今回は、近江牛がおいしい理由を「食味・環境・科学的な目線」などで大きく5つに分けてご紹介いたします。
1.近江牛の旨み
近江牛は、赤身と霜降り脂(サシ)のバランスが良く、フワッと柔らかくとろけるような食感とやさしい甘みが特徴です。脂も上質なので、くどさやしつこさがなく小さなお子様からご年配の方まで幅広く召し上がっていただけます。
その使いやすさと、肉の完成度から日本のみならず海外のトップレストランでも評価が高く、今では世界トップレベルの和牛として流通しています。
2.滋賀の風土がおいしさの秘密
滋賀と言えば「琵琶湖」
この琵琶湖こそが近江牛のおいしさの理由に大きく関わっています。
琵琶湖には囲まれた山々を源流とした「400以上の清流」があり、農業や畜産の産地として、肥沃な土壌を作り出してきました。
夏は暑すぎず冬は寒すぎない滋賀の環境が、飼料となる牧草を育み、一年を通じて琵琶湖から流れる水とともに近江牛の肉質や風味を生み出しているのです。
3.大事に育てられた牛
滋賀県東部を中心に、県内の幅広い地域が近江牛の生産拠点となっています。
一帯は近江米の生産をはじめ農業の盛んな地域として知られており、昔から農耕用に多くの牛が使役されてきました。牛を肥育するための、豊富な稲わらや飼料と、気候条件に恵まれた素晴らしい環境で、牛はストレスなく健やかに育てられています。
4.データが証明する近江牛のおいしさ
「オレイン酸」をご存知ですか?
オレイン酸とは含有量が多いほど融点が低く、香りや風味などの美味しさに起因しているといわれている不飽和脂肪酸のことで、近江牛にはこの「オレイン酸」が他の産地の黒毛和牛に比べて、多く含まれています。
詳しく調べてみると、他のブランド牛がプレミアム牛肉として認定している55%という数値を平均で大きく上回っていることがデータで証明されました。
このオレイン酸が、近江牛の脂の口溶けや香りの良さといった特徴に大きく起因していると言えます。
5.国からの認定
近江牛は平成29年、品質特性のあるブランド産品として国の地理的表示(GI)保護制度に登録されました。
この地理的表示保護制度に登録されることにより、GIマークが付与され、品質特性がある名産品として高品質が保証されるなど、国からのお墨付きを得ることが出来ました。
これらのことが示すように、近江牛は日本が世界に誇れる和牛のトップブランドであり、本当に美味しい牛肉として、400年以上も前から愛され続けているのではないでしょうか。